足水虫・爪水虫(みずむし)
あしみずむし・つめみずむし
保険診療症状
足の指の間(特に4趾と5趾)がかさかさしたり、白くふやけたり、皮がめくれたりします。また、かかとががさがさするタイプもあります。一見水虫に見えても、市販の塗り薬によるかぶれや汗が原因の湿疹である場合がありますので自己判断で水虫のお薬を塗るのではなく、まずは皮膚科を受診し、顕微鏡で白癬菌がいるかを調べること(検鏡検査)が大切です。爪水虫は爪が濁ったり、分厚くなりますが、爪甲鉤彎症や厚硬爪甲といった爪水虫によく似た病気があるため検鏡検査や培養検査で白癬菌がいるかを調べます。
主な治療方法
- 内服療法・外用療法
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足水虫は基本的には白癬菌を殺す薬(抗真菌薬)を塗って治療します。 皮膚炎がひどい場合には、まずはステロイドの外用などで皮膚炎の治療を行ってから、抗真菌薬を塗って治療していきます。まれに抗真菌薬の塗り薬が体にあわないことがありますので、塗ったところが赤くなったり、かゆくなったら塗るのを中止してすぐに受診してください。
爪水虫は抗真菌薬の飲み薬や塗り薬で治療します。飲み薬の有効率は84%程度、塗り薬の有効率は35%程度です。飲み薬は肝臓に負担をかける場合があり、また他の薬との飲み合わせの問題がありますので、患者さまの血液検査の結果や他院での飲み薬を確認したうえで、飲み薬にするか塗り薬で治療するかを決めていきます。飲み薬は3か月~6か月程の内服が必要です。また、内服治療の場合は、定期的に血液検査を行い、肝臓などに負担がかかっていないかを確認する必要があります。飲み薬による治療を希望される方は、他院での血液検査結果やお薬手帳があれば、当院に持参する様にしてください。
生活上の注意点
家族に足水虫、爪水虫の方がおられる場合は、スリッパやバスマットの共用は避けましょう。
よくあるご質問
- Q 抗真菌薬は何回も塗ったほうが早く治りますか?
- 1日1回でよいので、毎日入浴後に塗りましょう。 入浴後は汚れや前日塗った軟膏が除去されているうえに、角質の水分量が多く、お薬の浸透がよくなります。
- Q 足の指の間だけ塗ったらよいのですか?
- 病変部の周りの、一見正常に見えるところにも菌がいますので、両足裏全体、指の間、指の上、足縁、アキレス腱まで全体に塗ってください。 (要は足の甲以外全てです。)
- Q どれくらいの量を塗ったらよいのですか?
- 両足に塗ると、1か月にチューブが3本(1本10g)無くなる位がちょうどよいでしょう。 1回の目安として、チューブの薬をひとさし指の先端から第一関節まで押し出した量が片足分(0.5g)になります。
- Q みずむしの人と同じお風呂に入ると症状がうつりますか?
- 水虫の方の角質が足に付着したとしても、皮膚に入り込み感染するには 24時間かかります。24時間以内に菌をきれいに洗い流せば、うつりませんので お風呂からあがるときにシャワーで足を洗うとよいでしょう。