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シミ治療は秋にした方がいいの?

シミでお悩みの方の中には「シミ治療は秋にすべきと聞いたけれど、本当なの?」と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
確かに美容業界では「シミ治療は秋以降が最適」という声をよく耳にします。しかし、シミに悩む時期は人それぞれ。「今すぐシミをなんとかしたい」という気持ちもあるでしょう。
この記事では、季節ごとのシミ治療の効果と注意点、特に夏のシミ治療について詳しく解説します。
シミ治療のベストシーズンを知り、あなたに最適なタイミングで美肌を手に入れましょう。

夏はシミ治療を避けた方がよいといわれる理由

「シミ治療は秋や冬に行うべき」と言われることが多いのはなぜでしょうか。これには理由があります。

7月、8月が最も紫外線量が多い

シミ治療後の肌は非常にデリケートな状態になります。多くのシミ治療は、メラニンを排出したり、ターンオーバーを促進したりするため、一時的に肌のバリア機能が低下します。
この状態で強い紫外線を浴びると、シミの再発や悪化のリスクが高まってしまうのです。
夏場の7月から8月にかけては年間で最も紫外線量が多い時期です。この強い紫外線がシミ治療後の敏感な肌に当たることで、せっかくのシミ治療の効果が半減してしまう可能性があるのです。
ただし、紫外線は年中降り注いでいるため夏場だけが危険というわけではありません。そのため、紫外線対策さえ徹底していればシミ治療は夏場でも可能です。


参照:気象庁「最大UVインデックス(解析値)の月別累年平均値グラフ」

紫外線対策をいかにするか

夏のシミ治療で最も重要なのが、徹底した紫外線対策です。
日本化粧品工業連合会の調査では、日焼け止めを「毎日正しく塗り直している」と回答した人はわずか23%という結果が出ています。
シミ治療を行う場合、SPF50+、PA++++の高い紫外線防止効果を持つ日焼け止めを、2〜3時間ごとに塗り直す必要があります。
しかし、メイクをしている場合や仕事中は塗り直しが難しいこともあるでしょう。また、汗や皮脂で日焼け止めの効果が低下することも考慮しなければなりません。
そのような理由から夏場のシミ治療は避けた方が良いという話になっていると考えます。

とはいえ、「今すぐシミを治療したい」という方もいらっしゃるでしょう。夏場にシミ治療を行う場合は、肌への負担が少なく、ダウンタイムの短いマイルドな治療法を選ぶことが重要です。

夏のシミ治療にBBL

BBL治療は、夏場のシミ治療としておすすめの選択肢の一つです。BBLは特定の波長の光を肌に照射し、メラニン色素にアプローチする治療法です。

BBL治療の大きなメリットは以下の点です。

  • ダウンタイムが非常に短い(通常は赤みが数時間程度)
  • 肌へのダメージが少ない
  • 施術時間が短い(顔全体で約15〜20分)
  • 痛みが少ない(軽い輪ゴムではじかれる程度)

米国の皮膚科学会の研究では、BBL治療を定期的に受けた患者の肌の遺伝子発現パターンが若い肌に近づくという結果も報告されています。
これはシミの改善だけでなく、肌全体の若返り効果も期待できることを示しています。
当院では夏場のシミ治療として、BBL治療を提供しています。これにより、シミへの効果を維持しながらも、肌へのダメージとリスクを最小限に抑えることが可能です。
BBL治療でも施術後は徹底した紫外線対策が必要です。また、炎症性のシミの場合は、さらに慎重な判断が必要となりますので場合によっては他の治療法を提案させていただく可能性がございます。

夏のシミ治療には「守りのケア」を組み合わせる

夏場のシミ治療をより効果的に、そして安全に行うためには、治療と並行して「守りのケア」を行うことが重要です。これにより、シミの再発リスクを低減し、治療効果を最大化することができます。

美容内服で炎症を抑えるプレトリートメント

シミ治療前の内服薬の活用は、治療効果を高める重要なステップです。
特にトラネキサム酸やビタミンC誘導体などの内服薬は、メラニン生成を抑制し、炎症反応を軽減する効果があります。
トラネキサム酸は、日本皮膚科学会でもシミ治療の補助療法として有効性が認められています。
臨床試験では、トラネキサム酸の内服を12週間続けた患者の約80%にシミの改善が見られたというデータもあります。
当院では、シミ治療前には美容内服を開始することをおすすめしています。これにより、治療時の肌の状態を最適化し、治療効果を高めることができます。

エレクトロポレーションで秋に備える方法も

エレクトロポレーションは、微弱な電流を使って有効成分を肌の奥深くまで浸透させる技術です。夏場のシミ治療の補助療法として、非常に効果的です。
エレクトロポレーションの主なメリットは下記です

  • 痛みがほとんどない
  • ダウンタイムがない
  • 美容成分の浸透率が通常の約20倍
  • 肌のバリア機能を高める効果

当院では、ビタミンC誘導体やトラネキサム酸、グルタチオンなどの美白有効成分をエレクトロポレーションで導入する治療を提供しています。
これにより、メラニン生成を抑制しながら、既存のメラニンの排出も促進します。
夏の間にエレクトロポレーション治療を定期的に受けることで、秋のシミ治療の効果を最大化する準備を整えることができます。いわば「秋のシミ治療に向けた予備軍」として、夏の期間を有効活用する方法です。

ナビジョンシリーズで塗るトラネキサム酸

内服だけでなく、外用薬もシミ治療の重要な要素です。特に「塗るトラネキサム酸」として知られるナビジョンシリーズは、夏場のシミケアに非常に効果的です。
ナビジョンDRシリーズには高濃度のトラネキサム酸が配合されており、メラニン生成を抑制する効果があります。
日本皮膚科学会の研究では、トラネキサム酸の外用剤を3か月使用した患者の約70%にシミの改善が見られたという結果が報告されています。
特に夏場は紫外線によって炎症が生じやすいため、抗炎症作用を持つトラネキサム酸配合製品の使用が推奨されます。当院では患者様の肌質や症状に合わせて、最適なコスメを提案しています。

施術後は徹底的に紫外線対策をおこなう

どの季節にシミ治療を行うにしても、施術後の紫外線対策は非常に重要です。特に夏場のシミ治療では、この紫外線対策が治療の成否を左右すると言っても過言ではありません。

肌にあった日焼け止めの使用と丁寧な洗浄

シミ治療後の紫外線対策で最も重要なのが、適切な日焼け止めの選択と使用方法です。
<日焼け止め選びのポイント>

  • SPF50+、PA++++の高い保護効果
  • 敏感肌用や無添加タイプを選ぶ(治療後の肌はより敏感になっています)
  • ウォータープルーフタイプを選ぶ(特に汗をかく季節)
  • 顔用と体用を使い分ける

また、日焼け止めの使用量も重要です。日本皮膚科学会の指針では、顔全体に対して指2本分(約2g)の日焼け止めを塗ることが推奨されています。
しかし、実際には多くの人が推奨量の1/3程度しか塗っていないというデータもあります。
さらに、日焼け止めの塗り直しも重要です。2〜3時間ごと、または汗をかいたり、タオルで拭いたりした後には必ず塗り直しましょう。

そして忘れてはならないのが日焼け止めの丁寧な洗浄です。紫外線から肌を守る日焼け止めですが、長時間肌に残っていると毛穴詰まりや肌荒れの原因になることがあります。
特にウォータープルーフタイプは落ちにくいため、プラスリストアのクレンジングソープ泡などでしっかり落とすことが重要です。

曇りや室内での”うっかり日焼け”に注意

「曇りの日は日焼け止めを塗らなくても大丈夫」と思っている方も多いですが、これは大きな誤解です。
日本気象協会のデータによると、曇りの日でも晴れの日の約80%の紫外線が地上に到達しています。また、雨の日でも約30〜60%の紫外線が降り注いでいます。

さらに室内にいても窓ガラスを通して紫外線(主にUVA)は入ってきます。特に窓際のデスクで長時間過ごす方は注意が必要です。
国立環境研究所の調査では、窓から1メートル以内の場所では、屋外の約30〜40%の紫外線を浴びていると報告されています。
シミ治療後は特に注意が必要で、室内でも日焼け止めを塗ることをおすすめします。また、UVカットのカーテンやブラインドの使用も効果的です。

シミ治療は季節毎に治療法を『選ぶ』

シミ治療は、秋や冬に行うことが一般的には推奨されますが、適切な対策と治療法を選べば、夏でも効果的な治療を行うことは十分可能です。

<夏のシミ治療のポイント>

    マイルドな治療法を選ぶ
    美容内服や外用薬などの「守りのケア」を併用する
    徹底した紫外線対策を行う
    エレクトロポレーションなどで秋のシミ治療に備える

当院では、お一人おひとりの肌状態やライフスタイル、季節に合わせた最適なシミ治療プランをご提案しています。
「今すぐシミを治したい」「秋のシミ治療に向けて準備したい」など、どのようなご要望にもお応えします。

シミでお悩みの方は、ぜひ一度当院にご相談ください。あなたに最適なシミ治療で、季節を問わず美しい肌を手に入れましょう。

監修
医療法人さかい皮フ科クリニック
理事長 酒井大輔
・日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
詳しい経歴はこちら

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